あこがれ
川上未映子初めて読みました。
もくじのタイトルが素敵だったのでふらふら〜と読みだしてみたら、小学生の話でした。
記憶は恣意的なものだそうなので
今中年の私が思い返す子どもの頃の私は今の私と大差ないというか、反芻するうちにちょっとずつそのときそのときの大人の私が混じっていって、それであとから形成された部分も少なからずの子ども時代の私で、だからもう純粋に小学生のときの気分や気持ちや価値観や考え方を掬いあげることはできないんだろうなとは思っているところなのですが、それを差し引いてもこの本の麦くんやヘガティーみたいないちずで健気な小学生でいれた覚えがあまりないので、
は
なんて素敵な
と、しみじみしました。
できることならHさんにも、こんこんとじぶんの世界や考え方を組み立てていって、それがまあなかなかうまくいかなくっても、借りものではないところの“私と世界のつきあい方”みたいなのを探していけるような小学生になってもらえたらいいなあ、と思いましたしだいです。
生まれてから5歳までがあっという間だったので、再来年小学生なんてもうほんとにすぐでしょうね・・・