レモンケーキの独特なさびしさ
表紙とタイトルに惹かれて読んでみました。
女の子のひりひりする感じ
巷間溢れかえっている“女子”ではなく、“女の子”。女の子の思春期のひりひりする感じがじくじく沁みてくせになる味でした。
“少女”でもない。この言葉だと、もっと硬質で物語然としたイメージになってしまう。(あくまでイメージ当社比です)
生々しい女の子らしさと、お伽話と、お伽話と現実の乖離、浮遊感、残酷さ、が絶妙なブレンドだと思います。
ほんとくせになる。著者の他作品を辿りたくなります。
主人公と兄のクライマックスの場面は、ほんとに「はっ」と息を呑みました。
現実とかけはなれた要素に抵抗ない(それは現実を異なる様相で切り取ったものなんだとは思うのですが)、
少女漫画好きよ!(ひと括りにするには雑ですが、、、)
という場合、読んでみても損しないんじゃないかなーと。
どこにもない、でもよくあるのかもしれない、印象深い家族の物語でした。